むちうち後のしびれ
しびれはむちうちではなく神経症状です。
むちうちとは、MRやレントゲンで異常が無いと診断された上で、首に痛みを生じる症状をいいます。しかし、神経症状が出る頸椎ヘルニアや頸椎すべり症のような神経症状が出る症状ではないはずです。では、どうしてむちうちの後にしびれ症状が出てしまうことがあるのでしょう?
脊椎は24個の積木が積み重なって背骨を形成しています。首の骨は頸椎と呼ばれ、背骨の上から7つの脊椎の呼称です。
脳の詰まった重い頭をたった7つの頸椎で支えているのです。姿勢が悪いと頭を支えるのに余計な負荷が筋肉にかかり、筋肉が常に緊張状態となってしまいます。その結果、日々筋肉疲労が蓄積して筋肉が緩んでしまって、頸椎を支える力も弱まってしまいます。
しかし、頸椎周辺の筋肉は、肩や背筋にも支えられていますので、めったなことでは頸椎でヘルニアやすべり症は起こりません。その前に肩こりや背筋のコリの症状が出て危険を知らせてくれます。
そんな疲労しきった筋肉に交通事故等で筋肉に過剰な衝撃がかかり筋肉に炎症が起きるのがむちうちです。しかし、むちうち治療を完全に治さないまま頸椎ネックを外し頸椎の周囲の筋肉に負荷のかかる生活を再開すると、ただでさえ緩んだ筋肉に、頸椎ネックで筋力が弱まっている状態でいつもの負荷がかかると、むちうち前はどうにか支えていた椎間板も飛び出してしまうかもしれません。
椎間板が飛び出すと頸椎の周囲の神経根を圧迫して神経痛が生じてしまいます。こうしてしびれが生じるのです。
神経症状は放っておくとどんどんひどくなりますので、早いうちに脊椎外来等神経症状を診てくれる専門医に相談することをお勧めします。